凪の浜にて

2019年の大晦日、皆様いかがお過ごしですか。

僕は夕飯を食べ、少し酒を飲み、どこかホッとした気分でテレビを見ています。

風も波もない、凪いだ海のように静まりかえった心持ちです。

しかしそれは、激しいうねりの中で何度も舵を切りながらようやくたどり着いた境地です。

2019年。

時代は変わる、そのことを常に意識させられるような毎日でした。

社会全体の変化があり、個人の生活にも変化がありました。

僕個人の話をすれば、店が五周年を迎えました。

これからの五年間をどう進んでいくか、そんなことを考えながらこの正月を過ごしています。

2020年、この国はさらに変わっていく、そのことが楽しみなようでもあり、そうでもないようにも思えます。

読みかけの小説の残りページがどんどん少なくなっていく時の気持ちに似ています。

早く先が見たいような、でも今が終わってほしくないような、そんな複雑な気持ちの時。

2020年、押し寄せる波の中で現在地を見失うことのないよう、自分らしく歩いていこう、そう思う次第です。

これからも何卒よろしくお願いします。